2025.03.20
お役立ち
小学生はインターネットをどう思っている?
こんにちは!産業能率大学 情報マネジメント学部 北川ゼミです。
突然ですが、この数は何を表していると思いますか?
小学生が「こわい」と答えた割合なのですが、何に対して「こわい」と思っているかわかるでしょうか?
正解は、『インターネット』なんです。
これは、前回のブログの「大自然に飛び出そう!!」でも協力していただいた小学校4~6年生の児童236人を対象に行ったアンケート調査の結果です。
【インターネットのこわさを子どもも理解している?】
もう少し詳しい回答の割合をお見せします。
グラフからは、実際にこわい体験をしたことはなくてもこわいと感じていたり、実際にこわい思いをした体験や身近でこわい体験を見聞きしたりしたという児童が、過半数いることが分かります。
実際にこわい体験をした内容として、『知らない人からDMが来た』『ゲームで知らない人が暴言を言っているのを聞いた』『親が詐欺にあったのを見た』などが挙がっていました。
また、SNSで人を傷つけることや個人情報が漏洩することへの怖さを感じている児童が多く見られました。
今は、小学校で1人1台タブレット端末が配布され、自分専用のスマートフォンを持っている児童も多く(本調査で6年生は75%が所有)、デジタル機器やインターネットを利用する機会はどんどん増えています。
子どもたちも、インターネットに対して大人と同じように、危険性を感じていることが分かりました。
【約束ごとやルールは必要?】
みなさんのご家庭ではお子さんと、デジタル機器やインターネットを利用する際の約束ごとやルールを決めていますか?
お子さんはそれについて不満は感じていないでしょうか?これについても小学生にアンケートを取ってみました。
まず、家族との約束ごとやルールがあると答えたのは、全体の57%でした。『わからない』という回答を除くと67%があるということです。
では、約束ごとやルールがあることについてはどう感じているのでしょう。
あった方がよいと感じる理由としては、『約束ごとやルールがないとずっとスマホやゲームをしてしまうから』『約束ごとがあった方が安心できるから』という意見が多く見られました。一方、不満に感じている理由として多く見られたのは、『友達と遊んだりLINEしたりしたい時にできない』という意見でした。
【守れる約束ごとやルールのレベル】
いくつか約束ごとの例を挙げて、守れるレベルを聞いてみました。下のグラフはその結果です。
『アプリで課金をしない』『やるべきことを終えてから利用する』『検索履歴は見せる』などは比較的守りやすいと回答しています。一方で、『利用は1日1時間まで』『スマートフォンは親(や家族)がいるところで使用する』『SNSは使用しない』については、守るのがむずかしいとの回答割合が多くなりました。特に、学年で差が出ており、学年が上がるほどこの3つの約束事を守るのはむずかしいと感じる児童が多くなっています。
このようにアンケートの結果から、子どもたちはインターネット上で、こわい体験をしないために危機感を持っているため、約束やルールがあった方がよいと感じていることが分かります。
【こんな約束ごとやルールなら守れる?】
『こういう約束ごとやルールなら守れるな』というものを書いてもらいました。
圧倒的に多かったのは、『宿題が終わったら、やるべきことをやったら使っていい』というものでした。
中には、『宿題が終わったら何時間でも使っていい』『勉強したら500円課金していい』という回答もありましたが、全体的にむちゃな意見はほとんどありませんでした。
【終わりに】
デジタル機器やインターネットには、知りたい情報をすぐに知ることができたり、動画やゲームを気軽に楽しむことができるという良い面があります。その反面、知らない人とつながってしまう可能性や、個人情報が流出してしまう可能性があるなど悪い面もあります。
そのため、安心してインターネットを利用するには、各ご家庭で約束ごとやルールを作るのは大事なことだと思います。
アンケートの結果からは、子どもたちはちゃんとインターネット対しての危機感を持っていて、約束やルールがあった方がよいと感じていることが分かりました。
お子さんと、今の約束ごとや、インターネットついて知っていることや感じていることを対等に話してみるとおもしろいかもしれないですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。